リフォームコラム

対面キッチンとは?メリット・費用・選び方からおしゃれなリノベ事例まで!

家族とコミュニケーションの取りやすい対面キッチンに人気が集まっています。対面キッチンにリフォームしたいけど「費用はどのくらいかかるの?」「うちでもできるのかな?」と疑問もお持ちの方も多いはず。

今回は対面キッチンの魅力と知っておきたいデメリット、費用やリノベーション実例もたっぷりご紹介。対面キッチンをよりおしゃれにする秘訣もお伝えします。キッチンリフォームをお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

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対面キッチンとは?

対面キッチンとは、リビングやダイニングと同じ空間にあり、料理をするときリビング・ダイニングと向かい合わせになるキッチンのこと。

同じ空間にあっても、壁に向いている壁付けキッチンや、キッチンだけが別の部屋にある独立型のキッチンとは異なるメリットがあります。

対面キッチンといっても種類が豊富で、形によって受けるイメージはさまざまです。腰壁やカウンターはあるのか、フラットなのか、またカウンターはどのように使うのかによって、使い勝手や収納量も変わってきます。

対面キッチンの種類

対面キッチンは大きく6種類に分けられます。

  • アイランドキッチン…島のように壁から四方が離れたオープンキッチン
  • ペニンシュラキッチン…半島のように片側どちらかが壁についているオープンキッチン
  • I型…シンクとコンロが一直線で、腰壁やカウンターで手元を隠せる
  • Ⅱ型…シンク、コンロが分かれて、二列になっている
  • U型…シンク、コンロ、カウンターがコの字型にぐるりと取り囲む
  • L型…シンクとコンロがL字になっており、どちらかを対面にできる

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対面キッチンのメリット・魅力とは?

リビングやダイニングと一体感のある空間がつくれる

対面キッチンはリビングやダイニングと同じ空間にあるので、料理しながら他の用事を済ませられます。たとえばコトコト煮込み料理をしながら、ダイニングで座ってコーヒーを飲んだり、リビングでくつろぎながら、オーブン料理の焼き加減を見たり……。

一体感があるので、リビングやダイニングとあわせたインテリアにもこだわれます。たとえば木目を中心に落ち着いたLDKをつくったり、吹き抜けの大空間や屋外のテラスとのつながりを楽しんだりするのもよいでしょう。

料理しながら子どものようすを見守れる

壁に向いている非対面式キッチンだと、子どもに呼ばれるたびに振り向いたり、小さい子どものようすが気になったりしますよね。対面キッチンだと、顔をあげるだけでリビング側を確認できるので、余計な動きをする必要がありません。

いつもと違った危ないことをしていないかな、どんなテレビを見ているのかな、宿題は終わったのかな、と料理をしながら自然に確認できます。年齢によっては、対面カウンターから出来上がった料理を受けとって配膳のお手伝いをしてくれるかもしれません。

家族や友人と会話しながら料理ができる

独立型のキッチンや壁に向かっての料理は集中できるけれど、少なからず孤独を感じることも。家族の中で料理をしている人だけが会話に入れなかったり、ホームパーティーで自分だけ会話が聞こえなかったりすると寂しいですよね。

その点、対面キッチンは家族や友人と会話しながら料理できます。お客さまが来ても自然な流れでスムーズに会話しながら料理を楽しめるでしょう。どんな料理をしているの?といった会話もはずみそうです。

配膳や片付けの動線がスムーズになる

独立型キッチンだと、完成した料理をダイニングまで運ぶ動線が長くなりがち。対面キッチンならダイニングテーブルが同じ空間にあるので、配膳や片付けがスムーズです。

料理をカウンターにのせてダイニング側から受け取ったり、食べ終わったお皿をカウンター越しに片付けたりすればさらに時短に。カウンターにはよく使う調味料やカラトリ―をまとめて置けますし、お気に入りの食器をいくつかディスプレイするのもよいでしょう。

対面キッチンのデメリットとその対策方法

対面キッチンにはデメリットもありますが、その対策を知っておけばOK。後悔のないキッチンづくりのためにチェックしてみてください。

リビング側に油はね・水はねしやすい

特にオープンな対面キッチンでは、リビング側に油や水がとんでしまうことがあります。床がベタついたり、水あかの原因になったりすることも。

対策としては、コンロの前に油はね防止のオイルガードをつける方法があります。強化ガラス製の透明のものなら、開放感を損なうことはありません。また腰壁でキッチン全体に少し立ち上がりをつけて、油はねだけでなく水はねも防ぐのもよいでしょう。

広いシンクを選んだり、水はねを軽減できるシャワー水栓をつけたりするのも対策のひとつです。生活しながら「思いっきり水を出さない」といった工夫をするだけでも、お掃除の手間を減らせるでしょう。

料理のニオイがリビングに広がりやすい

対面キッチンはリビングやダイニングと同じ空間にあるため、どうしても料理のニオイが気になりがち。気になる方は性能がよい換気扇を選ぶとよいでしょう。

最近は、おしゃれかつ性能のよい換気扇がたくさんあります。間取りの自由度があれば、キッチンの近くに窓があると換気しやすいです。

別の対策として、リビングやダイニング側に消臭機能のある壁紙や、漆喰や珪藻土といった自然素材を使うという手も。揚げ物をした翌朝もさわやかな空気を感じられるかもしれません。

通路の分だけ広い設置スペースが必要になる

壁付けキッチンより対面キッチンの方が、通路の分だけ設置スペースが多く必要になります。対面キッチンにリフォームしたら狭くなった気がする……とならないためにも、スペースをしっかり把握しておきましょう。

冷蔵庫や引出しをあけたときはどのくらいの幅がいるか、モデルルームなどで実際に計測してイメージしてみましょう。

対面キッチンの設置費用

キッチンのリフォームには、次のような費用がかかります。

  • キッチンの本体価格
  • 既存のキッチンの解体や廃材処分費
  • 給排水や電気、ガスなどの工事費
  • 間取り変更や内装工事費など

キッチンの場所の移動をともなうと、配管も動かさなければいけません。また間取りをどのように変えるかによっても、費用が大きく異なります。対面キッチンの中でも、四方が壁から離れているアイランドキッチンは本体費用が高くなりがちです。ゆずれないポイントを決めて、優先順位をつけましょう。

リフォーム費用と工事内容の例

工事内容費用目安
独立型キッチンの壁を取り払い、オープンな対面キッチンへ約60~140万円
壁付キッチンをオープンキッチンに変える約147万円
間取り変更で動きやすいオープンキッチンに約190万円
憧れのアイランドキッチンへ約140~250万円

※ただし選ぶキッチンのグレードや素材等によって費用は異なります。

対面キッチンを選ぶときの基本のポイント

対面キッチンを選ぶときの基本のポイントをおさえておきましょう。

設置スペースは十分?

壁付けキッチンより対面キッチンのほうが、通路の分だけ広いスペースが必要です。複数人で料理するならさらに広めの通路が必要なので、家族の希望を整理しておきましょう。

キッチンの通路幅の目安

使用通路幅の目安
一人で作業する80〜90cm程度
二人ですれ違うことが多い100〜125cm程度

またアイランドキッチンは、四方に通路幅80~90cmを確保しなければなりません。アイランドキッチンにしたいのにスペースがない場合は、ペニンシュラ型を検討してみてはいかがでしょうか。左右どちらかの通路が不要な分、コンパクトに設置できます。

ダイニングテーブルとは横並びor対面?

テーブルとキッチンが横並びになる配置は、配膳の動線が短くて便利。ただし、横からキッチンの中が見えるので、お客さまから見られたくない方はご注意ください。

テーブルがキッチンの対面にある配置は、料理しながら家族と話しやすいでしょう。デメリットは、配膳や片付けのときにぐるりと回り込まなければならない点です。

また対面でカウンターに椅子をならべて、カフェのようにする手も。軽いブランチを食べたり、お子さまが勉強したりとマルチに使えます。カウンターテーブルと大きなダイニングテーブルの両方あっても、使い分けができていいですね。

腰壁やカウンターはつける?

腰壁のないフラットなキッチンは開放感があるものの、キッチンの散らかり感が気になるという方も。こまめな片付けが難しい場合は、腰壁をつけるとリビング側から手元が隠れるのですっきりして見えるでしょう。

一般的な腰壁の高さは床から110cm程度ですが、最近は圧迫感を軽減するために低めを希望される方も。逆に高めの腰壁で生活感をしっかり隠して、高級レストランのような雰囲気づくりをするのもよいでしょう。キッチン側の立ち上がり壁にコンセントをつけると、天板の上でミキサーなどの家電を使いやすくなります。

リビング側に高めのカウンターをつくると、よく使う調味料や生活雑貨を置くのに便利。テーブルやデスクと同じくらいの高さのカウンターなら、軽食コーナーやワークスペースとしても使えます。

収納量はどうやって確保する?

キッチン上部に吊戸棚があると収納量はぐんと増えますが、最近は開放感を重視するために吊戸棚をなくす方も多いです。その場合は、他の場所でしっかりと収納量を確保しましょう。

背面収納は、高いところまでたっぷり収納を確保できます。カウンター+オープン棚でお気に入りの食器を見せる収納にしたり、扉付きのクローゼットのような背面収納でLDKをすっきりさせたりと、さまざまなつくり方があります。

最新のシステムキッチンは、シンク下の収納も豊富。今お使いの収納が扉タイプの場合、新しく引き出しタイプのシステムキッチンに交換するだけでも、収納量が大幅にアップすることもあります。

対面キッチンのおしゃれなリノベーション事例5選

ここからはスペースアップが手がけた、対面キッチンのリノベーション事例を5つご紹介します。好きなテイストのキッチンや、取り入れられるアイデアを探してみてください。

【事例1】家族の様子が見えて安心な広々オープンキッチン

独立型キッチンから、対面キッチンへリフォームされた事例です。リビング側を広く見渡せるレイアウトで、料理しながらおしゃべりしたり、お子さまやペットの様子を見守ったりしやすい距離感。作業スペースも広くて家族で料理ができるので、家族の仲がさらに深まりそうです。

アクセントになっているのは、カラフルなタイルをほどこした腰壁。カフェのようなおしゃれ空間に変身しました。背面の食器収納はオープンで、取り出しやすく片付けやすいのが嬉しいポイント。大型の収納で、きれいに整理整頓されています。

【事例2】家事がはかどるシンプルなU型対面キッチン

I型の対面キッチンから、U型のフラットな対面キッチンへとリフォームした事例です。コンロ側は壁付けなのでリビング側への油はねの心配は少なく、作業台・シンク側はリビングとさえぎるものがないフラットタイプになっています。

直線的なカウンターライトや、取っ手のない収納で、スタイリッシュな雰囲気に。真っ白で清潔感あふれるキッチンは、リビング側のシンプルなインテリアも邪魔しません。

【事例3】高級ホテルのバーのような対面キッチン

キッチンまわりの壁や吊戸棚を撤去して、オープンな対面キッチンへとリフォームした事例です。黒い壁やモルタル仕上げのカウンター、間接照明で都会的な印象に仕上げました。

このキッチンのポイントはカウンターの下をへこませてあること。こうするとカウンター下に椅子を置いたときに、足が入るスペースがあって座りやすいです。お客さまが来たときはバーのような雰囲気で、おつまみを作りながらお酒を出して楽しむのもよいですね。

背面の造作棚は、ダイニング側から見るとまるでディスプレイ棚のよう。基本的にはモノトーンでまとめて、木目などの素材感をプラスすることで、高級ホテルのバーのように贅沢な空間になりました。

【事例4】カフェ風のカウンターがある対面キッチン

独立したキッチンを、カフェ風のカウンターがついた対面キッチンにリフォームした事例。大きな間取り変更のむずかしい2×4工法のお宅ですが、諦めずに対策を練り、憧れの対面キッチンを手に入れました。

対面キッチンの前につくったカウンターは、4人で並んで座れるほどゆったりとしたサイズ感。横にある窓から柔らかい光が差し込むなかで、朝食やコーヒータイムを楽しめます。窓の外は庭のウッドデッキにつながっているので、家族や友人とバーベーキューをするときはここからお食事を出すこともできるでしょう。

【事例5】キッチンスタジオのように存在感あるアイランドキッチン

独立型キッチンを、存在感のあるアイランドキッチンにリフォーム。まるでキッチンスタジオのような、キッチンを中心とした開放的なLDKを実現しました。キッチン側の天井は白、リビング側の天井は木目と、天井の違いで緩やかにゾーニング。広々としながらも、落ち着いた空間になりました。

コンロの前にはオイルガードがあり、油はね対策もばっちり。背面の収納がたっぷりあるだけでなく、キッチン奥にはパントリーもつくり、大容量の収納を確保しました。

キッチン上の四角いラインはライティングレール。照明の位置を変えたり、植物を吊り下げたりと、模様替えを楽しみながら暮らせます。

対面キッチンでよりおしゃれな空間にするコツ

最後に、対面キッチンをよりおしゃれにする秘訣をご紹介します。

リビング・ダイニングとテイストを合わせる

リビングダイニングとのつながりを感じられるのが、対面キッチンの大きなメリット。そのため全体のインテリアテイストを合わせると、居心地の良い空間になりますよ。

「照明はどうしよう?カウンターの色は?素材は?」と単体で考えるのではなく、どんなイメージにしたいのかトータルで考えるのがポイントです。たとえば「くつろげるカフェのような雰囲気」「ホテルのような高級感のあるスタイル」など家族やリフォーム会社と話し合ってみましょう。

生活感を隠せるように工夫する

対面キッチンは、リビング側からキッチン内が見えやすいレイアウトです。そのためこまめに片付ける自信がない方は、生活感を隠せる工夫をしましょう。

キッチンの収納は、見えるところ(オープン棚)と見えないところ(扉付き収納やパントリー)のメリハリをつくるのがポイント。見せたいお気に入りカップは飾り、隠したいところは扉をつけるといった工夫でよりおしゃれな空間になります。

まとめ

対面キッチンは家族のコミュニケーションを生んだり、開放感のある空間をつくりだしたりと、魅力たっぷりのキッチンです。キッチン単体でなく、リビングやダイニングといった大きな空間に関わるので、総合的な提案ができるリフォーム業者を選ぶ必要があります。給排水や電気、ガスといった目に見えない部分の工事もしますので、実績と信頼のある業者を見つけてください。

スペースアップでは紹介した事例以外にも、多くの対面キッチンのリノベーション実績があります。キッチンのご要望やお困りごとを解決し、理想の暮らしをご提案させていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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記事の監修者

リフォームアドバイザー

藤本塁

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