マンションリフォームは戸建と違い【区分占有法】をベースに作られた【管理規約】があり、ルールにそっておこなう必要があります。
工事中のトラブルをきっかけに、入居後、お客様が近隣との関係が悪くなる事もあります。
下記に上げる項目はほんの一部に過ぎませんが、リフォームの時の参考になればと思います。
工事着工前の確認事項
工事の内容が決定し契約すると、工事に入りますが、その前に!!
管理組合(管理者)に工事の許可を取る
管理事務所で工事申請書をいただき、内容記入し工程表・工事資料(図面)を添付し承認をとる事が必要です。
近隣挨拶か確実に!!
工事の騒音・振動や搬入・搬出又塗装工事などの臭いがあります。
そのため、両隣+上下階3件の挨拶が最低必要です。また、工事会社とお客様で訪問する事をお勧めいたします。
共用部の養生は大事!!
管理組合(管理者)と相談が前提ではございますが、ほとんどのマンションでは、搬入・搬出経路の共用部廊下及びエレベーターの養生が必要とされます。
工事中の確認事項
床材について!!
マンションの床フローリング貼り替えでは、遮音等級が決められています。遮音等級とは、床で生じる音(床衝撃音)が下階でどの程度に聞こえるかの基準としてL値(L等級)で音の伝わりにくさを表しています。このL値(L等級)はマンションで決められているので、マンションにそった等級のフローリング選びが必要です。
外部に面する部分は共用部分!!
玄関ドアやサッシの変更は禁止とされています。又空調(クーラー)などの穴を開けるのも禁止です。既存の穴を再利用するように間取りの変更時には注意が必要です。
火災警報器に注意!!
マンションの火災警報器はほとんどが管理人室あるいは、消防と連動しているので、工事中の撤去などによる誤報があると大変な事となります。火災警報器の工事は一般的な電気設備工事とは違いますので、移設、撤去などによる工事の時は、注意が必要です。
電気・ガス設備の増設・変更注意!!
マンションでは電気の最大容量が決められています。その電気が各住居に分けられているので、ガスコンロ→IHクッキングヒーターに変更するのは要注意です。
給排水工事に注意!!
PS(パイプスペース)内の配管は共用部ですので、撤去はできません。また、キッチン移設等の時は、解体後既存配管を確認し、経路、床高さなど重々確認が必要です。
工事中のトラブルについて
資材の搬入・搬出における養生の不備。
廃材搬出仮置き場に養生をしていない。
指定した場所に工事車両を止めていない。
など
上記、最小限押えておきたいリフォーム工事の注意事項です。
お役に立てれば幸いでございます。
記事の監修者
設計士
西村佳晃
一級建築士 / 一般耐震技術認定者 / 宅地建物取引士
建物の構造に関する判断を行い、 地震に強く、安心して住める『強い家』を設計。プランナーの提案する図面を建築基準法に基づいた設計基準に照らし合わせ、 必要な補強を行い、採光などバランスの一番良い設計図面として仕上げます。
建物の構造に関する判断を行い、 地震に強く、安心して住める『強い家』を設計。プランナーの提案する図面を建築基準法に基づいた設計基準に照らし合わせ、 必要な補強を行い、採光などバランスの一番良い設計図面として仕上げます。