寝室リフォームの費用相場｜予算別の施工例と内装・照明の選び方も

就寝中やプライベートな時間を過ごす場所である寝室は、快適な空間にしたいと考える方が多いでしょう。住宅リフォームの中でも寝室リフォームは人気です。

寝室リフォームではさまざまな部分に手を加えられるため、リフォーム費用に幅があります。寝室リフォームを検討する場合は費用相場を把握することが大切です。

今回は寝室リフォームの費用相場を解説した上で、予算別の施工例と寝室の内装・照明の選び方についても説明します。

【種類別】寝室リフォームの費用相場

まず参考として、寝室リフォームを行った方全体では、リフォーム費用のボリュームゾーンは「20万～50万円程度」となっています。

ただし、この費用は発注ケースが多い「内装の張り替え」がメインとなっている点に注意してください。設備追加や間取り変更などが必要な大掛かりなリフォームの場合、リフォーム費用が100万円以上かかるケースもあります。

ここからは、寝室リフォームの具体的な費用相場を種類別に詳しく解説します。

壁紙・クロスの張り替え

壁紙・クロスの張り替えリフォームでは、寝室の壁4面と天井の壁紙（クロス）の張り替えを行います。

壁紙・クロスの張り替えにかかる費用は、1平方メートルあたり1,000～1,500円です。部屋の広さを表すときによく使われる畳数に直すと、費用相場は下記の通りとなります。

寝室の広さは住宅によってさまざまで、8畳の場合もあれば、10畳以上の住宅もあるでしょう。畳数が広くなると張り替えが必要な面積も広くなるため、費用相場も高くなります。

また、壁紙にもグレードがあります。和紙・織物・珪藻土のようなハイグレードな壁紙を使う場合、数十万円の費用がかかるケースもある点に注意してください。

床の張り替え

床の張り替えでは、寝室に使われている床材の張り替えを行います。寝室で使われている床材は、主にフローリングとカーペットの2種類があります。それぞれの費用相場は、下記の通りです。

フローリングの張り替えでは、既存の床を剥がして新しい床材を取り付ける「張り替え工法」が一般的です。既存の床の上に重ね張りをする「重ね張り工法」という工法もあります。

一方のカーペットの張り替えは、既存のカーペットを剥がして、新しいカーペットに張り替える工事内容です。

カーペットは歩いたときの音が響きにくく、転んだときに怪我をしにくい柔らかさがあるため、フローリングからカーペットへの張り替えも人気があります。

ウォークインクローゼットの新設・拡張

ウォークインクローゼットは、内部に人が入って歩けるスペースがある収納のことです。ウォークインクローゼットがある寝室は収納力が高く、衣類などのかさばるアイテムも余裕を持って収納できます。

寝室リフォームでは、ウォークインクローゼットを後付けするか、既存のものを拡張するかによって下記のように費用相場が異なります。

後付けリフォームのほうが高くなる理由は、壁の一部から続く新しい空間と扉を作ったり、内部に照明を設置することによって電気工事が必要となったりするためです。

隣室をウォークインクローゼット用に使えるときは、費用を50万円程度まで抑えることもできます。

間仕切り壁の設置・撤去

「広い寝室を2部屋に分けたい」「隣室との壁を撤去して寝室を広げたい」という場合は、間仕切り壁の設置・撤去リフォームが必要です。

ただし、上記は間仕切り壁の設置あるいは撤去のみを行う場合の費用です。

間仕切り壁と一緒にドアを設置・撤去したり、コンセントや照明器具の増設をしたりする場合は別途費用がかかります。

例として1部屋の寝室を2部屋に分ける場合は、間仕切り壁の設置・ドアの設置・電気工事・照明設置工事が必要となり、約22万～63万円程度の費用がかかります。

バリアフリーリフォーム

寝室のバリアフリーリフォームは、高齢者の方と暮らすケースや、将来への備えを考えている方に人気のリフォームです。
主なリフォーム工事と費用相場を紹介します。

なお、手すり設置のリフォーム工事では、手すりを設置する壁面の下地補強が必要になるケースもあります。

また、バリアフリーリフォーム・断熱リフォームでは補助金・助成金の交付や、各種税金の控除といった優遇措置の対象となるケースがあります。詳しく知りたい方はリフォーム業者に尋ねてみるとよいでしょう。

和室から洋室への変更

寝室を和室から洋室へと変えたい場合は、畳・押し入れ・壁・襖など内装のほとんどでリフォームが必要です。

例として、6畳間の和室を洋室へとリフォームする場合の費用相場を紹介します。

ほかに天井の張り替えや照明器具の交換も含めれば、総額約80万～150万が費用相場となるでしょう。

ただし、天井を既存の板張り天井のままにしたり、壁紙にもともとビニールクロスが使われていたりする場合は、総額をさらに抑えられます。

【価格帯別】寝室リフォームの施工例

寝室リフォームの計画を立てるときは予算をしっかりと決めることが大切です。「最低限欲しいリフォーム内容で、費用はいくらくらいかかるか」を把握しておけば、予算を決めやすくなるでしょう。

次に、寝室リフォームの施工例を4つの価格帯別に紹介します。

～30万円でできる寝室リフォーム

「～30万円」の価格帯でできる寝室リフォームは、内装のリフォームがメインとなります。

壁紙と床のリフォーム

壁紙の張り替えとカーペットの張り替えは、10万～20万円程度でできるリフォームです。

床リフォームに加えてウォークインクローゼットを新設する

予算が30万円程度でも、フローリングの張り替えとウォークインクローゼットの後付けリフォームができます。

ただし、新設するウォークインクローゼットの広さや隣室の状態によっては費用が大きくかかる可能性もあります。安く仕上げたいときは、リフォーム業者に相談しましょう。

30万～50万円でできる寝室リフォーム

「30万～50万円」の価格帯では、ある程度規模の大きいリフォームもできるようになります。

寝室を2部屋に分けて内装リフォームも実施

寝室に間仕切り壁を設置するリフォームの例です。間仕切り壁に合わせて壁紙も張り替えれば「間仕切り壁の壁紙だけ新しい」という違和感がありません。

バリアフリーを目的とした寝室リフォーム

床を硬いフローリングから柔らかさのあるカーペットに張り替えて、バリアフリーリフォーム一式も施工した例です。高齢の家族にとって暮らしやすい寝室にリフォームできます。

50万～100万円でできる寝室リフォーム

「50万～100万円」の予算があれば、寝室全体のリフォームを検討できるでしょう。

寝室を広くするリフォーム

隣室との間仕切り壁を撤去して、クロスやフローリングの張り替えも行う例です。壁紙には高級感のあるクロスを使うと寝室全体をリラックスできる空間にできます。

和室から洋室への寝室リフォーム

寝室を和室から洋室へとリフォームし、ウォークインクローゼットの新設を行う例です。和室から洋室へのリフォームは寝室全体を変えるため、追加のリフォーム工事も計画しやすいと言えます。

100万円～でできる寝室リフォーム

「100万円～」の価格帯では、寝室をより快適な空間にするためのさまざまな工事を検討できるようになります。

寝室の収納性を高めつつ、バリアフリー対策も行うリフォーム

120万円前後の予算であれば、ウォークインクローゼットの新設に加えて、バリアフリーリフォームと内装工事も行えます。

寝室の徹底的な拡張リフォーム

寝室の拡張とウォークインクローゼットの新設を行い、室内照明の増設やハイグレードなクロスへの張り替えも行う例です。200万円近くかかるものの、寝室を自分好みな過ごしやすい空間へとリフォームできます。

寝室リフォームにおける「内装」と「照明」の選び方

寝室リフォームでは、内装と照明をうまく使うことが大切です。

内装工事や照明の設置・増設工事をリフォーム内容に含めると、費用を大きくかけなくても寝室の見た目や雰囲気を大きく変えられます。

最後に、寝室リフォームにおける内装と照明の選び方をそれぞれ紹介します。

内装（壁・床）

寝室の壁紙は、落ち着きを感じられる暖色系のカラーがおすすめです。

例としてはブラウン系やベージュ系が挙げられます。白色の壁紙が好きな方も、真っ白なホワイトカラーよりも灰色がかったオフホワイトのほうが寝室には向いているでしょう。

また、寝室の床材は一般的にフローリングとカーペットの2種類が主流です。

フローリングは、木の風合いや温もりを寝室に加えたい方に向いています。一方でカーペットは、歩いたときに音が響きにくく、転んだときにも怪我をしにくい点が特徴です。カーペットは色が豊富で、防ダニなどの機能が付いている製品もあります。

照明・間接照明

寝室にはもともと照明が設置されているため、リフォーム時にも既存の照明のままを選ぶ方はもちろんいます。

しかし、寝室リフォームに合わせて照明設備の交換や間接照明の導入をすることは、寝室の雰囲気を一新する上で有効な方法です。照明は色・輝度による違いもあるため、寝室に適したリラックスできる照明をぜひ選んでください。

ただし、内装・照明の選定や適切な組み合わせを、知識のない方がすべて考えるのには限界があります。後悔のないリフォームを行うためには、信頼できるリフォーム業者に相談し、ときにアドバイスを受けながら慎重に検討するとよいでしょう。

まとめ

寝室リフォームにかかる費用相場は、リフォームの種類・規模によって大きく異なります。内装の張り替えであれば20万～50万円程度で済むものの、規模の大きいリフォームでは100万円以上がかかることもあります。

寝室リフォームを検討する方は、紹介した種類別の費用相場やリフォーム例を参考にして、リフォームの予算や費用感を把握しましょう。

自分の理想とする寝室や希望条件がまとまらないときは、寝室リフォームや内装工事に詳しいリフォーム業者に相談することがおすすめです。

記事の監修者

リフォームアドバイザー

藤本塁

お客様のお困りごとやご要望を伺い、提案から完工までをトータルでサポート。お客様からのご依頼に合わせて、豊富な知識と経験を駆使し、安心安全快適な暮らしをご提案。商品の特性や選び方から費用の目安など、理想の暮らしをご検討する際のポイントや注意点を、わかりやすくお伝えします。

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