リフォームコラム

ステイホームを快適にする防音リフォーム

新型コロナウイルス感染の拡大で、家ですごすことが増えましたよね。家の音漏れや外から入ってくる音が気になるという方も多いのではないでしょうか。今回は、ステイホームで人気が高まっている「防音リフォーム」について解説します。

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防音リフォームの目的

まずは、防音リフォームでどんな快適な生活が送れるようになるのか、その目的や効果を見ていきましょう。

生活音による近隣トラブルを防ぐ

テレワーク中に近隣の話し声や上の階の足音が気になってしまったり、小さな子どもがいれば泣き声が近所迷惑になっていないか心配になったりすることも。実際にご近所トラブルで悩んでいる方も少なくありません。防音リフォームをすれば、外から聞こえてくる音や家庭での生活音を気にせず過ごせます。

楽器やホームシアターの音対策

コロナ禍では気軽にコンサートや映画館に行きづらいですよね。そのため自宅で楽器を始めてみたり、ホームシアターを楽しんだりする人が増えています。
自分の好きな音は心地良く、できれば大音量で満喫したいもの。リフォームで防音室や防音ボックスを設置すれば、長期間のステイホームも楽しめるようになります。

屋外から入ってくる騒音を抑える

例えば近所の道路工事の振動は床や壁を通って伝わり、大きな音は空気を伝わって窓ガラスから家のなかへ入ってきます。外から聞こえてくる話し声も意外と気になりますよね。防音リフォームをすれば室内から外に伝わる音だけでなく、外から伝わってくる音も防げるので、静かでストレスフリーな生活が叶います。

在宅勤務やオンライン会議に

自宅でのテレワークやオンライン会議に雑音が入らないようにしたいという方にも、防音リフォームはおすすめです。家族の話し声や子どもの泣き声が気になって仕事に集中できないという方は、防音室を設けるなどしてはいかがでしょうか。その他にも、自宅でYoutubeなどの動画を撮る方は、余計な音が入らない環境での撮影もできるようになりますよ。

防音リフォームの工事内容と費用

一口に防音リフォームといっても、対策したい音が話し声なのか足音なのか、楽器音なのか……種類によって工事内容が異なります。目的に合わせた防音リフォームの工事内容やそれぞれの費用を見ていきましょう。

窓の防音リフォーム

最も音が入ってきやすい場所の1つが窓。一般的な単層の窓ガラスの遮音性は低いので、以下のようなリフォームで防音できます。

2重窓(内窓)で防音効果を高める

費用:7~15万円
既存の窓の内側に、新しい窓を取り付ける工事です。外窓と内窓のあいだの空間がクッションとなり、気密性がアップ。音も伝わりにくくなります。

防音ガラスに取り替える

既存の単層ガラスを取り除き、ガラス2枚を合わせた遮音性の高いガラスに交換する工事です。2重窓と併用すれば、防音効果はさらに高まります。

壁の防音リフォーム

隣の部屋の話し声が気になる場合、また子どもの騒ぐ声や音楽を近所へ響きにくくしたい場合は、壁の防音を高めるのがおすすめです。

壁の内側に防音材を入れる

費用:20~25万円
壁の中に、遮音性のあるシートなどを入れ込んで、上からクロスを張る工事です。使用する素材によって防音効果が変わります。

換気口を防音仕様にする

費用:5万円
換気口や配管穴からも音は出入りします。屋外のカバーを交換したり、屋内の換気口を交換、ダクトに吸音材を入れるなどすることで音の出入りを防ぐことができます。

床の防音リフォーム

マンションで下階への足音を伝わりにくくしたいときは、床に防音を施します。戸建て住宅で2階の足音が気になる場合にも有効です。

床材をカーペットに張り替え

費用:4.5~12万円
今のフローリングなどの床材を、カーペットに張り替える工事です。防音性はもちろん、クッション性が高くなるので、小さなお子さんがいる家庭におすすめです。

防音フローリングなど防音効果のある床材にする

費用:25~80万円
床材の下に遮音材を敷いたり、2重床(置き床)の下地材を支える脚部分に防音材を敷いたりします。ただ大規模なリフォーム工事となるので、費用も期間もかかるのがネック。またどのリフォームが適切か家によって異なります。

防音室をつくる

楽器演奏や映画鑑賞を思いっきり楽しみたい方には、防音室をつくるのがおすすめです。本格的な防音室をつくるほかにも、簡易的な防音ボックスを置く方法もあります。スタジオに行けなくても自宅でオンラインセッションをしたり、集中できる環境で在宅ワークや動画撮影ができたりもしますよ。

防音室 

費用:200~800万円
自宅の一室を防音室につくり変える工事です。
鉄骨・鉄筋・木造なのかによっても、費用は変わります。

防音ボックス

費用:60~250万円
組み立て式の簡易的な防音室を、部屋のなかに置く方法です。
大規模な工事が不要で、費用も安めに抑えられるのがメリットです。ただし部屋は狭くなってしまいます。防音ボックスは自宅でのテレワークスペースとしても活用できます。子どもの声で会議に集中できない、家族やペットの気配で在宅勤務に集中できないという方にもおすすめです。

防音リフォームの注意点

最後に、防音リフォームを検討するときの注意点をお伝えします。

マンションではリフォームに制約がある

マンションには管理規約があり、リフォームできるのは専有部分のみです。窓を交換するのが難しかったり、使える床材が限られていたりと、リフォームに制約がでることも少なくありません。どんな工事ができるかは物件によって異なるので、リフォーム業者に相談しましょう。

目的や用途に合わせたリフォームを

例えば話し声のようなちょっとした音を抑えたいのか、大きな楽器の音を防ぎたいのか、音の大きさや種類によって対策方法はそれぞれです。建物の状態やリフォームの目的に合わせて、適切なリフォーム工事を実施することが大切です。

まとめ

防音リフォームは目的によって素材や費用が変わってくるので、まずは使用目的をきちんと決めることが重要です。目的を決めたら専門のリフォーム会社に相談し、適切なリフォーム工事を依頼しましょう。また、費用だけでリフォーム会社を選ぶと、せっかくのリフォームもムダになる可能性も。費用だけでなく、経験と実績のある信頼できるリフォーム会社を探しましょう。

スペースアップは、リフォームアドバイザーやプランナー、施工管理者などがお客様のニーズに合わせたプランを作成しているので安心してお任せください。

記事の監修者

設計士

西村佳晃

一級建築士 / 一般耐震技術認定者 / 宅地建物取引士

建物の構造に関する判断を行い、 地震に強く、安心して住める『強い家』を設計。プランナーの提案する図面を建築基準法に基づいた設計基準に照らし合わせ、 必要な補強を行い、採光などバランスの一番良い設計図面として仕上げます。

建物の構造に関する判断を行い、 地震に強く、安心して住める『強い家』を設計。プランナーの提案する図面を建築基準法に基づいた設計基準に照らし合わせ、 必要な補強を行い、採光などバランスの一番良い設計図面として仕上げます。