ダイニングは家族みんなで食事をとり、団らんする大切な場所。リフォームで機能性やデザイン性を向上させ、理想のダイニングを実現しませんか。
今回はダイニングでよく行われるリフォームの費用相場について、主な間取り別に詳しく解説します。価格帯別のリフォーム事例もご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
ダイニングリフォームの費用相場
ダイニングリフォームにかかる費用相場は約50~150万円です。しかし、これはあくまでも中心となる価格帯であり、場合によっては200万円以上かかるケースもあります。
なぜダイニングのリフォーム費用に幅があるのかというと、ダイニングはリビング・キッチンと隣接していることが多いから。同時にリビングやキッチンをリフォームする場合、総工事費は高くなる傾向にあります。
ダイニングリフォーム費用の内訳
ダイニングでよく行われるのは、下記のようなリフォームです。
- 内装工事:壁紙やフローリングの張り替えなど
- 間取り変更:間仕切り撤去や間仕切り壁の新設
- 造作工事:カウンターや壁面収納の設置
10万円台から始められるリフォームもあれば、100万円を超えるリフォームもあるなど、リフォームの内容によってかなり価格が変動します。選ぶ素材によっても価格は変わるため、その点も踏まえてリフォームを検討しましょう。
リフォーム項目 | 費用相場 |
---|---|
天井・壁のクロス張り替え | 約1000円〜1万円/㎡ |
フローリング張り替え | 約4000円~2万円/㎡ |
間仕切りの新設 | 約10~25万円 |
間仕切りの撤去 | 約5~20万円 |
カウンターの造作 | 約10~25万円 |
壁面収納の造作 | 約15~100万円 |
間接照明の取り付け | 約10~30万円 |
床暖房の導入 | 約5~10万円/畳 |
ダイニング周りの主な間取りパターン3選
ダイニングルームが独立した間取りは珍しく、キッチンに隣接して設置されているケースがほとんど。しかし間取りのパターンはさまざまなので、LDKを丸ごとリフォームしたい場合は、ライフスタイルに合わせてプランニングすることが大切です。
ダイニング周りの主な間取りパターンは3種類あります。
- LDK
- LD・K
- L・DK
それぞれ詳しく見ていきましょう。
LDK
LDKは、リビング・ダイニング・キッチンが一体となっている間取りを指します。
各スペースが仕切られていないため、1つの空間として広々と使えるのがメリット。家族がゆったりと過ごせるだけでなく、大人数の来客に対応できるのも魅力です。
スペースに余裕がある場合、キッチンを対面式にするとカップボードなどの収納を壁際に設置するリフォームが可能です。スペースに余裕がない場合は壁付けでキッチンを設置し、オープンタイプのキッチンにするなど、さまざまなパターンでリフォームすることが可能です。
LD・K
LD・Kは、リビングとダイニングがつながっており、キッチンだけが独立した間取りを指します。
リビングとダイニングは一体空間なので、家族が集まるくつろぎスペースに。キッチンは独立しているため、料理に集中できるのがメリットです。キッチンが多少散らかっているときも、扉を閉めればリビングやダイニングから見えにくくなります。
キッチンを完全に壁で囲むこともありますが、ダイニングと対面式にしてゆるやかにゾーニングするパターンもあります。リビングとダイニングの間に可動式の間仕切りを設置すれば、必要に応じてL・D・Kをそれぞれ独立した空間として使うことも可能です。
L・DK
L・DKは、リビングのみを分離させ、ダイニングとキッチンはつながった間取りです。
リビングはくつろぎスペース、ダイニング・キッチンは調理・飲食スペースというように、空間を分けて活用できます。
リビングとダイニングキッチンの間を開閉式のパーテーションやスクリーンウォールなどで仕切れば、必要な時に開けて空間をつなげて使うことも可能です。例えば、少人数の来客時はリビングのみに通し、大人数であればダイニングキッチンにも出入りできるようにする、といった使い方が考えられます。
【価格帯別】ダイニングリフォームの事例
ここからは、ダイニングリフォームの事例を価格帯別にご紹介します。
- ~50万円のダイニングリフォーム
- ~150万円のダイニングリフォーム
- ~250万円のダイニングリフォーム
- 300万円~のダイニングリフォーム
予算内で実施できるリフォームの内容を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
~50万円のダイニングリフォーム
費用目安 | ~50万円 |
施工期間 | ― |
施工箇所 | フローリング(無垢材)・ライティングレール・照明・間取り変更など |
隣接するリビングを広げることで、ダイニング空間も広々と使えるようになったリフォーム事例です。ダイニングテーブルの隣にキッチンがあり、食事の準備や片付けの動線がスムーズ。LDKが一体空間で、いつも家族の気配が感じられます。
リビングとダイニングの床は無垢材にしたことで、木のぬくもりを感じられる空間になりました。そのまま横になっても心地よく、リラックスできます。
ダイニングテーブルの上にはライティングレールを取り付け、ペンダントライトやスポットライトなど複数のライトを自由に配置できるようになっています。また、ライトを変えると室内のイメージチェンジが可能です。
~150万円のダイニングリフォーム
ダイニング:60万円
費用目安 | 60万円 |
施工期間 | ― |
施工箇所 | 間取り変更・フローリング(無垢材)・照明・カウンター・造作棚など |
半独立型のキッチンの壁を取払い、リビングダイニングとつなげた事例です。キッチンで家事をしながら、お子様のようすが見守れるようになりました。
ダイニングの造作収納は撤去し、新たにカウンターと造作棚を設置。ダイニングをワークスペースとしても活用できるようになりました。幾何学フォルムのペンダントライトが、ダイニングのトレードマークとなり、おしゃれな空間を演出しています。
リビング×ダイニング:120万円
費用目安 | 120万円 |
施工期間 | 12日 |
施工箇所 | 間取り変更、下がり天井(無垢材)・アクセントタイル・内窓・間接照明 ・造作テレビボード・クロスなど |
天井高が3mある開放感を最大限に活かしたリビングダイニング。内装の素材感やデザインにこだわって、ホテルライクな空間に仕上がりました。
大きな掃き出し窓からの暑さや寒さ、結露を防ぐため、Low-eガラスの内窓を採用。天井から床まであるバーチカルブラインドで縦ラインを強調し、広々とした空間を演出しました。
天井は黒いクロスを採用して落ちいた空間に。天井の一部は無垢材の下がり天井とし、ムーディーな間接照明も仕込みました。リビングの壁には大理石調のタイルを敷き詰め、フロートタイプのテレビボードと組み合わせ、上品で洗練された空間を実現しています。
~250万円のダイニングリフォーム
LDK(リビング×ダイニング×キッチン):174万円
費用目安 | 174万円 |
施工期間 | ― |
施工箇所 | キッチン・ライティングレール・羽目板天井・アクセントタイルなど |
独立型のキッチンからアイランドキッチンに変更し、広々とした空間となったLDK。リビングのスクリーンパーテーションの向こうにはゲストルームがあり、パーテーションを開けてさらに広く使うこともできます。
内装はブラウンを基調とし、美しい木目のフローリングを採用したことで、シックな雰囲気ながらも木のぬくもりを感じられる空間に。ダイニングの柱にはモザイクタイル、天井には羽目板をあしらうなど、アクセントも加えました。キッチンを囲むように設置したライティングレールには、照明のアレンジや観葉植物を飾るなど、さまざまな使用用途があります。
リビング×ダイニング:210万円
費用目安 | 210万円 |
施工期間 | 15日 |
施工箇所 | 化粧梁・化粧柱・照明など |
木のぬくもりが感じられる、広々としたリビング・ダイニング。天井空間には自然の姿を活かした化粧梁を採用することで、シンプルなインテリアに華やかさを添えています。
また、ダークブラウンの化粧梁や化粧柱が、空間の色味を引き締める役割を担っています。リフォームによって室内の雰囲気やテイストを変えたいときには、この化粧梁や化粧柱を効果的に使うのもおすすめです。
300万円~のダイニングリフォーム
ダイニング:350万円
費用目安 | 350万円 |
施工期間 | ― |
施工箇所 | 天井(吹き抜け)・照明・カウンター・床暖房など |
光が入る窓が1つしかなく、日中でも暗かったLDK。ダイニングの上に吹き抜けをつくることで、採光性をアップさせた事例です。2階部分には開閉できる小窓を設置し、採光と通風を確保しました。
長年家を支えてきた柱や梁はそのまま活かし、梁にブラケットライトとスポットライトを設置しました。ダイニング横にはカウンターを設置し、食事を楽しむ場としても、ワークスペースとしても活用できます。床暖房も施工し、冬も暖かく快適に過ごすことができるLDKです。
LDK(リビング×ダイニング×キッチン):300〜500万円
費用目安 | 300~500万円 |
施工期間 | ― |
施工箇所 | 間取り変更・キッチン変更・アクセントタイル・照明・ライティングレール・造作棚など |
以前はリビング・ダイニング・キッチンが3部屋に区切られていましたが、仕切りをすべてなくして1つの空間に。空間にゆとりができただけでなく、自由度が高く使い勝手のいい間取りになりました。
理想としたインテリアは、男前なヴィンテージスタイルです。天井には壁紙などの仕上げ材を貼らず、あえてコンクリートを剥き出しにして無骨な印象に。キッチン背面のレンガデザインやキッチン腰壁の板目などもヴィンテージ感を演出。使用する素材を吟味してコストダウンを図りながら理想の空間をつくりました。
ダイニングリフォームを成功させるためのポイント
さまざまなリフォームの内容があるダイニングリフォーム。成功させるには、次のようなポイントがあります。
- 暮らしやすい空間・動線づくりを意識する
- 希望の優先度を明確にしておく
- 理想の暮らしをイメージして必要な装備を導入する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
暮らしやすい空間・動線づくりを意識する
ダイニングリフォームを成功させるには、日常生活における動線を考えて、家族全員がスムーズに移動できるレイアウトを設計することが大切です。例えばLDKが仕切られていて通路が狭かったり家事がしにくかったりする場合、間仕切りをなくせば改善されるかもしれません。またダイニングが散らかりやすい場合、収納スペースを十分に確保することで整理整頓しやすい環境を整えることもできます。
希望の優先度を明確にしておく
リフォームを始める前に、家族全員の要望を把握して、優先順位を決めておくことが重要です。予算オーバーしてしまったときも、優先度の低いところからコストダウンすることができます。このとき将来的な生活の変化も想定して、柔軟に対応できる設計を目指すとよいでしょう。優先度の高いほうから段階的にリフォームを進めることで、家計を圧迫することなく理想のダイニング空間を実現できます。
理想の暮らしをイメージして必要な設備を導入する
ダイニングリフォームでは、家族の理想の暮らしを実現できるような設備を導入するのもポイントです。例えば、掃除を楽にしたいなら、汚れにくい壁紙や臭いを軽減してくれるような壁紙を採用するとよいでしょう。ちょっとした作業スペースを確保したい場合は、カウンターの設置などもアイデアのひとつです。このように、ご自身の理想の暮らしをイメージして必要な設備を導入することで、有意義なダイニングリフォームに繋がるでしょう。
まとめ
ダイニングリフォームでは、工事内容によって費用が大きく変わります。実現したいリフォームの費用相場を知ることで、信頼できる業者選びに役立ち、必要なリフォームの見直しもできます。
「こういうリフォームがしたいけど、費用が気になる」「予算内でできるリフォームが知りたい」という方は、ぜひスペースアップにご相談ください。ダイニングリフォームを数多く手掛けてきたスタッフが、お客様の理想や希望に沿ったプランをご提案します。
記事の監修者
リフォームアドバイザー
藤本塁
お客様のお困りごとやご要望を伺い、提案から完工までをトータルでサポート。お客様からのご依頼に合わせて、豊富な知識と経験を駆使し、安心安全快適な暮らしをご提案。商品の特性や選び方から費用の目安など、理想の暮らしをご検討する際のポイントや注意点を、わかりやすくお伝えします。
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