既存部分を多く残しつつも、新しいお部屋と馴染むモダンな雰囲気も取り入れた和室。すべてを新しくするのではなく、これまでの親しんだ住まいの雰囲気を残したことで、ほっと落ち着くお部屋になりました。
あまり利用していなかった広い和室を一日の中でも長い時間を過ごすリビングに取り込むことを、お施主様はご希望。約半分をリビングにあて、以前よりもコンパクトになった和室には、襖ではなく格子調ドアを採用しました。格子の間から程よく光を取り込め、閉塞感も軽減。落ち着いた色合いの格子は和室と洋室どちらにも馴染み、新しい空間と既存の空間をつなぐ役割も果たします。断熱性にも優れているので冬の寒さ問題も解決。
畳は洋室とも相性のいい縁(へり)なしの半畳畳に変更。縁がない畳は、現代的でスタイリッシュ! 1枚1枚の仕切りが目立ちづらく、床一面に奥行が出て部屋が広く見えるといううれしい効果も。
お仏壇を祀り穏やかな時間を過ごすための和室は、玄関からのアクセスがいい位置にあり、お客様をお招きすることもあります。そんな時は、一角に設けた床の間にお花を生けたり壺を飾ったりして、粋な演出と一緒にお客様をおもてなし。お客様にはお庭を楽しんでいただきながら、プライベートなリビングダイニングは程よく隠す。そんな視線も考えた、公私ともに活躍する素敵な空間になりました。